名画で語るキリスト教(ユダの裏切り)
最後の晩餐の席でイエスが「この中の一人が私を裏切るだろう」と言った翌日、ユダはそれを実行します。合図は前もって決められていました。
「わたしが接吻するのがその人だ。それを捕まえろ」
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この絵は「絵画の父」と呼ばれるジョット(1266~1337)が描いた「ユダの接吻」です。「絵画の歴史はジョットから始まった」とも言われる、写実性やドラマ性を絵画にもたらした画家です。絵画からキリスト教について学んでいた時代の人々に大きな影響を与えたことでしょう。
接吻をされたイエスが「友よ、しようとしていることをするが良い」と言うと、人々はイエスを捕らえました。イエスは死刑を宣告され十字架にかけられます。イエスは自分の運命を知っていながら、最後まで弟子たちを愛し、自分を殺そうとしている人たちのために祈ったのです。
人類の原罪を贖うために運命を受け入れたイエスのどこまでも深い愛がこの絵の根底には流れています。
この絵が描かれてから7百年近く経った現在もこの世の中から争いはなくなっていません。技術の進歩に精神の成長が伴っていないように思います。いつの日か人類が世界平和を実現する日が来ることを願ってやみません。
美しい絵画を通じてキリストの愛について考えたり、家族や友達と話をしてみませんか?
※私自身はクリスチャンではありません。絵画を楽しむための参考情報として発信しています。
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