北斎と小布施と北斎館

北斎は80を過ぎた頃に小布施の大金持ち「高井鴻山」に出会います。天保の大飢饉があった大変な時代で、江戸でも絵を描くことも贅沢とされるなか、鴻山は自宅の庭に画室を作り、足繫く江戸から訪ねてくる北斎を暖かく迎えました。北斎はそこで祭屋台天井絵や岩松院の天井絵を渾身の力を振り絞って描きました。

北斎が最後に手がけた作品「八方睨み鳳凰図」の天井絵は小布施の岩松院に今も変わらぬ鮮やかな色彩と迫力で残っています。

同じく小布施にある「北斎館」では北斎の晩年の傑作の数々を鑑賞できます。「富嶽百景」の序文に「73歳にして、ようやく鳥、獣、虫、魚の骨格や草木の何たるかが分かってきた。このまま精進を続け、80を過ぎればかなりの進歩を望めるだろう。」と書いたのも納得の力強さです。

さて、2024年12月より北斎館のショップに「おはなし名画 葛飾北斎」と「新おはなし名画 対訳・北斎の富士」を置いて頂くことになりました。機会があれば是非、ご覧になってください。

本書では描いて描いて描きまくった人生をご本人の北斎爺さんに絵の解説をまじえながら語ってもらっています。
北斎の熱い想いを子どもにも分かり易い文章で綴っています。50点以上の作品に加えて多数の挿絵が掲載されています。

B4変型判 64ページ
作品点数 50点
本体価格 ¥3,200(税別)

本書では富士山に魅せられた天才絵師葛飾北斎が「富士山」と「富士山を見る人々の暮らしや文化」を描いた28枚の作品を、大江健三郎氏のノーベル賞受賞講演の翻訳された山内久明先生の格調高い英文付きで楽しめます。

B4変形 36ページ
作品点数 28点
本体価格 ¥2,000(税別)

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