ブリューゲルのバベルの塔:なぜ神様は怒ったのか?(山田五郎先生のオトナの教養講座)
この動画のテーマは「バベルの塔」です。「バベルの塔」は旧約聖書にあるお話で「人々が天まで届くような塔を建てようとしたところ、神様が怒り、人々の言葉をバラバラにして話が通じないようにして、全地に散らばらせた」というものです。
さて、なぜ神様は怒ったのでしょう?ポイントはバベルの塔が「ノアの洪水」の後に建てられた、という点です。
第一の説(旧約聖書より):塔を建てるのは「人々を一箇所に集めるため」であった。これが今後、洪水を起こさないためににノアが神様と結んだ「産めよ、増えよ、地に満ちよ」から始まる契約に反している。このことに神様が怒った。
第二の説(ユダヤ古代誌より):バベルの塔の建築を主導したのはノアのひ孫で、その目的は「今後、洪水が来ても大丈夫なように高い塔を建てる」というものであった。これは神様への復讐であり、その人間の不遜さに神様が怒った。
「人間の傲慢さに神様が怒った」というのは有名ですが、更に一歩踏み込んだ解説がさすがでした。また、背景にノアの箱舟の話があるというのも勉強になりました。
バベルの塔の絵は16世紀から17世紀にネーデルランドの画家達によって大量に描かれていますが、その中でもブリューゲルのものが、建築学的正確性と美しさにおいて、群を抜いてレベルが高く、当時の建築技術を知る上でも大変貴重なものだそうです。
他にも「なぜ16世紀から17世紀にネーデルランドでバベルの塔の絵が量産されたのか?」「バベルの塔はなぜ丸くなったか?」「その原形はローマのコロッセオにあるのではないか?」など山田五郎先生の話題は尽きません。是非ご覧になってください。
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