3分で分かるレオナルド・ダ・ヴィンチの生涯
レオナルド・ダ・ヴィンチは1452年にイタリアのフィレンツェから西に40キロほど離れたヴィンチ村に生まれました。
幼いころのレオナルドは村に流れる小川のそばで遊ぶのが大好きで、それらの自然を観察して熱心にノートに書き留めていました。
やがてレオナルドは絵や音楽や算数などに素晴らしい才能を見せ始めました。村の人たちはレオナルドのことを天才に違いない」と思っていたようです。
レオナルドは14歳のとき、フィレンツェで最も有名な彫刻家のヴェロッキオのもとで美術の勉強をすることになりました。
20歳になった頃、ヴェロッキオが途中まで描いた「キリストの洗礼」をレオナルドが完成させることになりました。その絵を見たヴェロッキオはあまりの素晴らしさに驚いてしまいました。
「なんて美しい天使だろう。なんて柔らかい風景だろう。レオナルドは私より遥かに優れている」
ヴェロッキオはその後、絵を描くのを止めてしまったといいます。
26歳の時に独立したレオナルドですが、最初に受けた礼拝堂に飾る絵も、29歳のときに修道院から頼まれた絵も、約束の期間までに完成させることが出来ませんでした。このレオナルドの完璧主義は世紀の傑作「モナ・リザ」の誕生にもつながります。モナ・リザについてはこちらの記事をご覧ください。
完成こそ出来ませんでしたが、レオナルドの絵にはそれまでの画家にはなかった新しい力が溢れていました。それはレオナルドが生きた時代に盛んだったルネッサンスの運動と深い関係がありました。
1400年頃からイタリアを中心に起こったルネッサンスとはギリシャやローマで栄えていた人間中心の芸術を再生させようとした運動です。レオナルドはルネッサンス運動の代表的な人物として目覚ましい活躍をしました。
修道院の食堂の壁に「最後の晩餐」を描いているときの様子をある作家が次のように語っています。「毎朝、太陽が昇ると食堂に行き、辺りが暗くなるまで食事も摂らず、水も飲まず絵を描き続けた。1時間か2時間ただ絵の前に立ってじっと見つめているだけの時もあった。」
レオナルドは土木、建築、数学、解剖学などあらゆることについても研究を重ねました。何処へ行くにもノートを持って出かけ、自分の見たものや考えたことを書き留めていました。オナルドが残した何十冊ものノートには機械、ロボット、建物、楽器、木や草花、雲、水の流れ、人や動物の体などのスケッチが詳しく描かれています。パラシュートや飛行機のスケッチを何枚も描き、実際に空を飛ぶ実験をしたこともあります。
天才レオナルドを支えていたのはこの世界のあらゆるものに対する興味と途切れることのない努力だったのです。レオナルドは67歳で亡くなるまで満足することなく絵を追求し続け、弟子たちのも教え続けたといいます。
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