本書ではクレーの生涯と42点の作品を大きくて綺麗な印刷で楽しめます。「クレーの絵にうながされて詩をかいてきた」詩人の谷川俊太郎さんの詩も2編掲載されています。
1914年、34歳のときに友人の画家と言ったチュニジアでクレーは色彩を発見したといいます。
「色が私を永遠に捉えたのです。色と私が一つになったのです。」
こうしてクレーは色彩画家としてのキャリアを歩み始めます。

2つの世界大戦に翻弄され、病と戦いながらもクレーは新しい表現方法の研究を続けました。
独自の理論を確立し、音と旋律をキャンバスに表現する試みにも挑戦しています。音楽を描いた作品「パルナッソスへ」はクレーの代表作の一つです。
晩年に病で思うように手が動かなくなったクレーは亡くなる1年前に数10点の天使の絵を描いています。
「芸術とは目に見えるものをあらためて描くのではなく、見えないものを見えるようにするものだ」(クレー)
「私の心にかくれている天使たちが、あなたの心に潜む天使たちを、目覚めさせてくれることを願っている。人間に対する想像力がなければ、天使の姿は見えないのだから。」(谷川俊太郎)


(谷川俊太郎さんの推薦の言葉)
クレーの絵を見ていると、いつも不思議な気持ちにおそわれます。
もしかするとクレーの絵を見るとき、私たちはクレーという人の心の奥を覗きこんでいるのではないでしょうか。
そう考えるとクレーという画家が、どんな人間だったかということを知りたくなります。
この『おはなし名画シリーズ クレー』は、数々の絵とともに、クレーの生涯とその人となりを、子どもにも分かりやすい言葉で語ってくれます。
クレーの絵とクレーという人の秘密が、解き明かされるわけではありませんが、この本はクレーの世界への、ひいては絵というもののもつ美しさへの、一つの入門書としての役割を果たしていると思います。
色に捉えられ、色と一つになったクレーが天使の絵に辿り着くまでの人生を本書で是非、堪能してください。
クレーの生涯をこちらにごく簡単にまとめています。よろしければご覧ください。
ポイントがお得な『楽天ブックス』で買う
返品本のプレゼントキャンペーンを利用する
「おはなし名画をよむまえに」の「黄色い鳥のいる風景(詩・谷川俊太郎)」は小さなお子様を対象として制作したものですが、大人の方からも大変、好評をいただいています。


⇩併せてお読みください⇩
トップページ
おはなし名画シリーズの紹介記事
おはなし名画をよむまえにの紹介記事
商品一覧
音楽を描いた画家「パウル・クレー」