江戸時代に活躍した天才絵師、葛飾北斎は75歳の時にこんなことを言っています。
「70以前に描いたものは実に取るに足らないものばかりだ。幾分、物の形と自然の命が分かってきたのは70を過ぎてのことだ」
この言葉の通り、北斎は70歳を過ぎて「富嶽三十六景」で様々な富士の姿を描き上げたあと、富嶽百景という絵本を書いています。「富嶽百景」では富士山を見ている人々に目を向けた絵が沢山あります。私達はその絵を見て、江戸の人々の暮らしや文化を知ることができます。
(ちょっとだけ中身の紹介)
(富嶽三十六景:神奈川沖浪裏)
この小さな和紙に描かれた木版画を人は一度見たら決して忘れることはないでしょう。世界で最も有名な絵の一つです。本書ではこの作品を原寸大で楽しめます。
(富士百景:掛物の発端 窓中の不二 盃中の不二)
富士百景では富士を眺めている人たちに目を向けています。思わずクスっと笑ってしまうような作品もあります。
英語の対訳も付いていますので海外の方も楽しめます。大江健三郎氏のノーベル賞受賞講演の翻訳された山内久明先生の格調高い英文です。
「おはなし名画」には本書とは別に「葛飾北斎」という商品もあります。「富嶽三十六景」「諸国滝廻り」「千絵の海」「諸国名橋奇覧」等から50点以上の作品に加えて多数の挿絵が掲載されています。対訳付ではありません。
本書「対訳 北斎の富士」は「富嶽三十六景」と絵本「富嶽百景」から28枚の作品を掲載しています。
※北斎の生涯をこちらにごく簡単にまとめています。よろしければご覧ください。
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読者より
『江戸時代の絵師、葛飾北斎』
トト📙(@mkk__222) • Instagram写真と動画
大型の(約34cm×27cm)絵本画集です。
70歳を過ぎてから描いた「富嶽三十六景」など、富士山の絵を中心に28点の作品が掲載されていて一つ一つの解説が分かりやすいです。
盃に富士を映して喜ぶお茶目なお爺さん「盃中の不二」や89歳の時に描いた「富士越龍図」が印象的。
江戸の建物や働く人々、構図など細かい部分もじっくりと見れました。
本書の英語での紹介はこちらをご覧ください。