ブリューゲルの絵を見ているとまるで一冊の本を読んでいるような面白さがあります。本書にはそんなブリューゲルの作品が13点、掲載されています。ユニークで楽しい作品ばかりです。ぜひブリューゲルの世界を本書で体験してください。
ブリューゲルの絵が楽しいのはブリューゲルが細かいところまで観察して、隅々まで丁寧に描いているからでしょう。それはブリューゲルが自分の描こうとするものに対していつも深い愛情を抱いたからでもあります。
「子どものあそび」では大勢の子ども達が色んなことをして遊んでいます。
馬とびをしている子、輪を回している子、お手玉をしている子、竹馬に乗っている子、木登りや水遊びをしている子ども達など、何と90種類もの遊びが描き込まれています。
400年も昔のネーデルランドの子ども達の遊びと現在の日本の子ども達の遊びに共通点が多いことに驚きます。
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ブリューゲルはユーモアと寓意に溢れる絵も描いています。
「怠け者の天国」では食べ物の方から「食べてください」と言って、食べられにやってきます。
ナイフを刺されたまま走る豚の丸焼き、自分からお皿に乗ろうとする七面鳥、お菓子で作られた屋根の瓦、ソーセージ製のフェンス等々々・・・。
その誘いに乗ってついつい食べ過ぎてしまうとこの3人のように何をする気も起こらなくなってしまいます。
ブリューゲルはネーデルランドに伝わる諺をもとにこの絵を描きました。楽しい絵を描きながら欲望にふけることを戒めたのです。
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ブリューゲルの話はとても面白く、また怖い話やいたずらも大好きだったそうです。ブリューゲルは絵を通して私たちにわくわくするような話をしたかったのかもしれません。
(ちょっとだけ中身の紹介)
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このページの「農民の踊り」は農村における縁日の様子を描いた風俗画です。
「おはなし名画をよむまえに」の「ブリューゲルのバベルの塔」もお勧めです!
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